初心者におすすめの湿原-風景編-

初心者におすすめの湿原-風景編-

湿原の魅力は様々です。
地域ごとにその環境は異なっていて、どこを訪問しても面白いです。
希少な動植物と出会うことができる場所であり、美しい風景を楽しむ場所であり、時として厳しい自然の姿も垣間見ることができる、そんな場所です。
どの湿原も甲乙つけ難いので、それぞれを自分の足で巡ってみて欲しい!というのが、本音ですが、そんな時間はないでしょう。
そこで、初心者でも楽しめる湿原を紹介したいと思います!
今回は、風景の良い湿原にフォーカスします。
それでは行ってみましょう!

1. たきがしら湿原

新潟県阿賀町にある人工湿原です。
かつて、人々が生活していた耕作地を湿原に戻して、管理しているそうです。
人工の湿原は珍しく、一見の価値があります。
非常によく管理されており、安全に美しい風景を楽しむことができます。

人工湿地とは思えないほど、豊かな自然。

現在は様々な生物の生息地となっており、貴重な生態系を保存することにも役立っています。

6月初旬には、ニッコウキスゲやアヤメが咲く。

一度は集落となり、その後湿原として復帰した貴重な例です。
かつての田園の集落を妄想しつつ、現在の豊かな自然を楽しむことがこの湿原の醍醐味だと思います。

2. 姫川源流自然探勝園

長野県の白馬村にある源流で、周辺には湿原が形成されています。
源流の澄んだ水とそこで健やかに育つ湿原植物たちが魅力です。

真夏でも大量の水が流れ出る。

豊かな水に育まれ、春先にニリンソウやカタクリ、フクジュソウ、キクザキイチゲなどが湿原を覆います。

ニリンソウが群生する。
フクジュソウ。3月終わりから4月に咲く。

幻想的な風景と絶え間なく湧き出る水音を楽しめる場所です。

3. 八幡平

岩手県の八幡平市にある湿原です。
知名度が高く、湿原に興味がない人でも登山・ハイキングコースとして、知っている人はいるかもしれません。
火山活動によってできた湿原で、かつての河口に水がたまり、沼を形成しています。
ハイキングコースをめぐることで、様々な沼を観察することができます。

八幡沼。巨大な沼を楽しめる。

なだらかな地形なために空が広く、青と緑のコントラストに目を奪われます。

8月初旬の風景。

水量が豊富で池塘が多く、湿原らしい風景を満喫できます。

8月初旬には、ニッコウキスゲが見られる。

4. 八島ヶ原湿原

長野県の霧ヶ峰にある湿原です。
山に囲まれた地形をしており、見渡す限り湿原と山になります。
広大な風景は、自然の偉大さを感じさせてくれます。
真冬の積雪量時期でもアクセスできる貴重な湿原です。

冬の八島湿原。駐車場から近いので、冬でも比較的安全。

湿原が駐車場から近く、入ってすぐにメインの八島ヶ池を見ることができます。
春先から夏にかけて、本格的なハイカーから家族連れまで様々な人が訪れます。

霧の中の八島ヶ池。

しっかりとした木道が整備されており、湿原の周囲をぐるりと回るハイキングコースもあります。
標高が高いため春は遅めですが、夏の花盛りには生き物たちで賑わいます。

4月の風景。夏に向かって、生き物たちが動き出す。

諏訪から近いにも関わらず、まるで天空の楽園のような印象を抱く湿原です。
親やすさと神々しさが同居することが八島ヶ原湿原の最大の特徴です!

5. 矢ノ原湿原

福島県昭和村にある大きな沼が特徴的な湿原です。
8万年前に形成されたとされ、日本で2番目に古い湿原と考えられています。
湿原が過ごしてきた膨大な年月に思いを馳せてしまいます。
そんな古湿原は、四季折々の美しさで私たちを楽しませてくれます。

北の沼。

ワタスゲ。

紅葉の時期もまた息を呑む美しさです。

山の紅葉と草紅葉が、素晴らしい。
水面に映る紅葉は、自然が生み出す芸術品。

冬には、静寂が湿原を包み込みます。
生き物たちで騒がしかった夏、美しい秋を終え、厳しい季節への備えを感じさせてくれます。

寂しげな雰囲気。
冬の期間に大量の雪が積もる。

古き湿原としての味わいが矢ノ原湿原の魅力です。

まとめ

今回は、風景の美しさを軸にオススメを紹介しました!
初心者でも楽しめること間違いなしです。
ただし、風景だけが湿原の魅力だというわけではありません。
春には植物を、夏には動物たちを、秋には紅葉を、冬には自然の厳しさを楽しむことができます。
今回紹介した湿原以外も魅力的な場所ばかりなので、ぜひ当サイトで好みの湿原を探してみてください!