ゲンヤさんが、春の湿地を散策してきたようです。
東京にありながら、豊かな水とそこに育まれる自然が見所のエリアのようです!
探索
昔、多摩川が蛇行を繰り返して、北多摩の一帯に川の浸食により崖が出来ました。
国分寺崖線といいます(地元では「はけ」と言います)。
国分寺崖線沿いにあり、多摩川本流に流れ込む20km程の川が野川です。(中央線の国分寺付近から二子多摩川に至ります。)
その上流部分が市街地の中にあっても、水と緑の武蔵野の面影が残るエリアです。
はけから流れでる湧水が野川に注ぎ込まれることで、平地の一部が湿地となっています。
このような湿地は、市街地に残る貴重な存在です。
たくさんの野鳥や植物も見られ、豊かな自然環境が残されています。
今回は、雑木林の木々に葉が付き始め、桜の花が満開にさし掛かる頃に自然観察園と大沢の里の2ヶ所を訪ねてきました。
国際基督教大学入口正面からロータリーまでが桜並木となっています。
構内は春休み中で満開少し手前の桜を静かに見る事が出来ました。
戦前に中島飛行機三鷹研究所の敷地だった正門から中央ロータリーまでは、通称「滑走路」と呼ばれる600m程の長い直線道路(マクリーン通り)が貫いています。
この道の両側は桜並木(ソメイヨシノ)で、これが満開になるとあたかも桜のトンネルとなることから、大学近辺では桜の名所として知られています。
横断して西門から大通りに出て橋から真下が野川、上流方向の右側が自然観察園の森、その奥が先程の国際基督教大学の森、左側が都立武蔵野公園です。
木々に新芽が芽吹き、生き生きとした様子「清浄明潔」という言葉を訳した季語がぴったりです。
花が咲き、蝶が舞い、空は青く澄み渡り、爽やかな風が吹く頃。
左岸に作られた「自然観察園」の森入ってみると、昨日の雨で草と木の葉が生き生きとしています。
冬にはなかった水が今日の池には溜まっていました(写真4 6797)。
自然観察園の概要を記した説明板。
市街地にこれだけ緑が残っていたとは驚くばかり。
観察園を回った後は反転して下流に向かい、まずは右岸の水車計農家をみました。
約200年前の江戸時代から続いている精米工場の遺跡です。
写真の左側赤い屋根の室内に大型水車が格納されています。
左側屋外には小型の水車小屋がありました。
川を挟んで向かい面には大沢の里、湿性花園が保存されています。「はけ」からの湧水が湿地を潤しています。
湿地を通り越すと古民家。
明治35年に作れた「四ツ間取り」の農家。
一帯が三鷹武蔵野の原風景の中心。自然に囲まれた季節と共に営まれていた昔の暮らしを見る事が出来ます。庭には白いカラーの花が見頃でした。
山奥の水のある所に湿地が生まれ、其の水が里に下って、農地に入ると電気が入る前までは、水車が彼方此方にあった様です。湿原散策の締めに水車見学も順路に入れましょうか
引用文献
- 都立野川公園パンフレット
- 三鷹市大沢の里経営農家パンフレット
- 三鷹市大沢の里古民家パンフレット
- ウィキベィア 国際基督教大学